近年、開発現場でエンジニアとのやり取りでフレームワークという言葉を耳にした方が多いのではないでしょうか。JavaScriptはエンジニアの中でとても人気が高く、Web制作において欠かせない言語です。

 

その中でJavaScriptを学習していく中でフレームワークの種類が多く、どんなことができるのか気になる方は多いはずです。フレームワークとは、開発においてある程度決められている枠組みです。

本記事では、人気のJavaScriptフレームワーク一覧と特徴についてご紹介します。

そもそもフレームワークとは？フレームワークとライブラリの違い

 

プログラミング初心者やエンジニアとして働いている方で「フレームワーク」という言葉をたびたび耳にすることがあるでしょう。プログラミングを学習している方でフレームワークとライブラリの違いは何だろうと疑問を持った方も多いのではないでしょうか。

 

フレームワークとは、JavaScriptにおける枠組みと呼ばれます。アプリケーション開発で使われることが多く、簡単にいうと土台となる意味です。Webサイトやアプリケーションを開発する際、工数や時間が大幅にかかります。

 

このような問題を解決するには、フレームワークを活用することで開発の効率を上げることができます。

 

一方、ライブラリとは、汎用性が高い関数やソースコードを再利用可能な形でまとめた部品です。ライブラリは、図書館という意味を持っており、プログラムをまとめて保存する場所として担っています。

 

ライブラリを利用すると、プログラムを組む時に構文がきれいになり、チームの人とのやり取りが進みやすくなります。

 

フレームワークとライブラリの違いは、アプリケーションを開発する機能が全体の枠組みか様々なソースコードの一部をまとめた部品であるかです。フレームワークは、構文を最初から書き始める必要がなく、開発スピードが短縮します。

 

フレームワークを活用すると、簡単なテンプレートとして活用することができるようになるため、ゼロから実装する必要がなくなります。

 

チームで大規模なアプリケーション開発をする際、生産性を上げるためにフレームワークを導入することが大切です。

 

そして、JavaScriptでは、ReactやVue.js、jQueryなどといった多くのフレームワークが開発されています。

JavaScriptのフレームワークを使用した求人・案件数は年々増加しており、現在では大規模なWebアプリケーション開発やブロックチェーン開発など幅広く行うことができます。

JavaScriptフレームワークを活用するメリット

 

JavaScriptフレームワークは、プログラムの開発効率が上がるために機能をテンプレートとして役割を担うツールです。JavaScriptのフレームワークを利用すると作業効率が向上したりソースコードの統一などを保持することができます。

 

本章では、JavaScriptフレームワークを活用するメリットについて解説します。

 

コードの作業効率が向上する

 

JavaScriptのフレームワークは、コーディングを一から記述する必要がなく、開発効率が向上する点です。アプリケーション開発する際に変数や命名規則などを統一することで他者が記述したコードをすぐに理解できるようになります。

 

JavaScriptの構文は、変数の宣言や値の評価といった名前を付けたコードが多いため、開発者との意思疎通がしやすくなるのがポイントです。アプリ開発をしていくにあたってテンプレートが決まった状態で作成することができるので、コーディングの負担を減らすことができます。

 

ソースコードの書き方が統一される

 

JavaScriptのフレームワークは、開発者が記述したソースコードが統一化され、開発効率を上げることができます。ソースコードを統一化する理由は、書き方の癖で名前が分かりにくくて分からないといったことが減り、処理の流れが読みやすくなるからです。

 

アプリケーション開発で開発者の書き方が違う場合、修正や機能追加などに大幅に時間が生じるので、フレームワークを利用すると規則性のあるコードを記述することができます。

 

バグの発生を減らせる

 

JavaScriptでアプリ開発やWebサイト制作をする際にコード量が多くなります。そのため、エラーやバグが発生したときに原因の究明に時間がかかる場合があります。JavaScriptのフレームワークを利用する理由は、ソースコードを再利用ができるため、バグを大幅に減らすことができるからです。

 

そのため、フレームワークを活用することによってプログラムの改修の手間が省くことにつながります。

 

主要なJavaScriptフレームワーク

 

JavaScriptのフレームワークは、プログラミング言語の中でも種類が多い開発言語です。主にWebサイト制作から大規模なシステム開発など最新の技術にも対応しています。

 

JavaScriptは、アプリ開発だけでなくサーバーサイドやフロントエンドに対応していて汎用性が高いとされています。本章では、主要なJavaScriptのフレームワークについて7つご紹介します。

 

①React

 

Reactとは、Webサイトやアプリ開発の画面を構築するためのJavaScriptフレームワークです。Reactは、FaceBook社が開発したもので2011年にリリースされました。Reactで主にできることは、UIを作ることが得意です。

 

例えば、WebアプリだとGoogleMapやFaceBookなどといった有名アプリは実はReactで構築されています。Reactで開発する利点は、ソースコードがシンプルで大規模なプログラムを記述するとき大幅な手直しが不要になることです。

 

Reactは仮想DOMで動かしているので無駄な処理が軽減し、高速なアプリを開発することができます。

 

Reactで開発されたWebアプリケーションの例

 

Reactでは、様々なアプリケーションの開発に活用されています。例えば、FaceBookやNetFlexといったアプリが有名です。FaceBookは、2012年にフロントエンドライブラリを開発し、親会社のMetaがReactを使っていました。

 

Metaでは、FaceBookのニュースフィードに使用されていて誰かがいいねした時にページのリロ―ドしたときの読み込み速度が向上したため、可用性の高いアプリとなっています。

 

②Vue.js

 

Vue.jsとは、アプリケーション開発を構築する上でUIの部分をコーディングするJavaScriptフレームワークです。Vue.jsは、GoogleにおいてEvan You氏によって開発され、2014年にリリースされました。

 

Vue.jsは、UIの部分をシンプルかつ高速に処理することができるのが特徴です。

主に、UI開発する際に要件に合わせた機能を追加することができ、既存のアプリケーションの導入も可能になります。機能ごとにファイルを分けることができるため、作業が分担できるようになります。

 

アプリケーション開発で使用されたVue.jsの実用例

 

Vue.jsでは、アプリケーション開発する際にコードが簡略化されていて部分ごとに適用ができるのが大きなポイントです。実際にVue.jsを使った実用例は、ネットショップの開発や図の描画の実装が多いです。

 

ネットショップでは、商品の画像を拡大したり切り替えるといった画面遷移ができるのはVue.jsによって実現できる点です。Vue.jsはSPAの構築がシンプルでスクリプト内部で処理が行うことができるからです。

 

そういったSPAを支えているのは、仮想DOMというプログラムです。仮想DOMとは、ユーザーが入力した値などを仮想DOMに保存し、そのDOMに保存されていたデータを置き換えることでブラウザの負担を減らすことができます。

 

Vue.jsは、小さな機能を再利用するコンポーネント化によって、開発の効率性が上がります。

③jQuery

 

jQueryとは、JavaScriptのコードを簡単に記述するために設計されたJavaScriptライブラリです。例えば、カーソルで文字や背景の色が変わったり画面をクリックするとスライドショーとして切り替わるなどが挙げられます。

また、jQueryではコードを短く記述することができるというのがポイントです。

複雑なJavaScriptのコードを簡潔に書くことができるため、開発効率を向上させることができます。

 

導入方法はシンプルで配布元で公開されているCDNを使用してHTMLヘッダーに記述すると導入が完了できます。CDNを経由してjQueryを埋め込むとWebサイトの表示を高速化できるというのがメリットです。

 

jQueryを導入する際に複雑な手順が少ないため、開発効率が向上するのが大きな利点です。

 

開発現場で使用されたjQueryの実用例

 

jQueryでWebサイトやアプリケーション開発に実際に実装したものは、アニメーションの実装やAjaxといった非同期通信が中心です。jQueryは、Webサイトの画像やテキストに動きを加えたり透明度を取り入れるといった処理を実装することができます。

 

Webサイトの画面全体にLoading表示を加えたり桜の花びらを散らすといったアニメーションを実装することができます。

④Angular

 

Angularとは、Google社がオープンソースとして公開しているJavaScriptフレームワークです。Angularは、アプリケーション開発において、フロントエンド部分を単体で開発することができます。

 

主にアプリケーション開発していく上で必要なソースコードの記述を大幅に省略することができるのが特徴です。ソースコードが大幅に減るので開発の効率を大幅に上げることができます。

 

Angularのメリットは、開発効率が高いだけでなく、コンポーネントも優れています。コンポーネントは、リストや入力フォームなどといったHTMLコードを部品化して再利用する機能です。

 

コードをコンポーネント化することにより、要素の変更に時間がかからなくなり、コードが読み書きしやすくなります。その中でAngularは、コンポーネントベースの設計をされていて、フロントエンドに必要な機能が揃っているため新しく導入しなくても始められるのが強みです。

 

Angularは大規模なプロジェクトやフロントエンド開発に適しており、多くの企業や開発者によって活用されています。また、設計がすでに組み込まれているため、開発者との生産性が向上します。

 

開発現場で使用されたAngularの実用例

 

Angularはフルスタックフレームで、単体でのWebアプリケーションに向いています。そのため、フロントエンド開発で自動的にソースコードのデータを更新や同期を実行することができるため、ソースコード管理も簡略化になっているのがポイントです。

 

例えば、SPA(シンプルページアプリケーション）の開発もその一つです。SPAは、ページ遷移がなく、一つのHTMLページ内でコンテンツを動的に切り替えるアプリケーションです。

 

Angularを活用することでシングルページアプリケーションを効率的に構築できます。AngularはSPAとの相性が良く、ブラウザの重要な部分をレンダリングが可能になり、アプリケーションのUXを向上することができます。

 

⑤Hyperapp

 

Hyperappとは、非常に軽量でシンプルな設計を中心としたJavaScriptフレームワークです。Hyperappは、わずか1KBという超軽量型のフレームワークで初心者でも扱いやすいのが特徴です。

主にReactやAngularなどの他のフレームワークと異なり、JavaScriptの状態オブジェクトを直接変更することで、高速なアプリケーションを構築することができます。

 

また、開発規模が大きい現場でもコード設計がシンプルなため、途中で動作が重くなることがなく開発できるのがポイントです。

 

開発現場で使用されたHyperappの実用例

 

Hyperappで開発できるものは、タスク管理アプリケーションやニュースサイトなどの開発が実現できます。タスク管理アプリでは、タスクの追加・編集・削除などの機能を実装することができる点です。

 

Hyperappは、状態管理機能が搭載されていてタスクの状態をリアルタイムに更新することができます。状態管理機能により仮想DOMを通じて見た目を変化させる目的で作られているため、拡張性に優れているのです。

⑥Backbone

 

Backboneとは、Jenremy Ashkenas氏が開発したJavaScriptフレームワークです。

Backboneは、2010年に初回リリースを発表しており、バージョンアップとともにシンプルで柔軟な言語となりました。

 

Backboneでは、コードがシンプルで他のライブラリとの相性がいいという点です。アプリケーション開発を行う際にプログラムをMpdel・View・Controllerの3つの役割に分担することで、大規模な開発のときでもルールに従って管理しやすくなります。

 

また、MVCモデルを理解できる点です。フレームワークへの移行が進む中、MVCモデルの構造を理解することで、他のフレームワークに順応しやすくなります。

開発現場で使用されたBackboneの実用例

 

BackBoneで開発されているのは、プロジェクト管理ツールやネットショップなどといったサービスです。BackBoneは、データの管理やViewの描画を効率的に行うことができ、プロジェクト管理ツールの開発に向いているからです。

 

開発現場においてBackBoneは軽量なフレームで、他のフレームワークとの連携によってユーザーインターフェースの実装を効率的に行うことができます。

 

⑦Ember

 

Emberとは、イェフダ・カッツ氏によって開発されたWebアプリケーション開発向けのJavaScriptフレームワークです。Ember.jsは、ルート・モデル・テンプレート・構成部品・サービスの5つの概念で構成されているのが特徴です。

 

特にEmberでは、MVVMモデルが採用されており、サーバーサイドの処理ができるのでロード時間が大幅に短縮することができます。そのため、フロントエンド開発を行っていく際にemberを活用することで開発効率を向上することができます。

 

まとめ

 

本記事では、JavaScriptのフレームワーク一覧と特徴について詳しく解説しました。

JavaScriptフレームワークはアプリケーション開発していく上でコードの記述の差異を減らすことができます。開発者は、一人一人のコードの書き方にクセがあるため、フレームワークを利用することで可読性が向上するからです。

 

JavaScriptフレームワークは7つの種類があり、アプリケーション開発の案件を獲得したい方はフレームワークの学習をおすすめします。フレームワークを活かした開発案件を目指すためには、JavaScriptの基礎知識やサーバーなどの周辺知識を学習することも大切です。

 

JavaScriptフレームワークについてどんなことができるのか知りたい方はぜひ、ご覧になってみてください。